収入によって変わる住民税と所得税の計算方法の違い

会社から給与をもらって生計を立てている人は、所得税や住民税は給与明細などで勝手に引かれるのであまり気にしたことがないかもしれません。

しかし、個人事業主や自営業者は所得税や住民税を自分で払うことになります。

給与から住民税や所得税が引かれている人は、どちらも同じように考えている人がいるかもしれませんが、住民税と所得税は税区分も計算方法も全く違います。

所得税や住民税が一定金額ではないということに気づいている方もいらっしゃると思いますが、収入によって変動しています。

では、どのような計算方法なのでしょうか。

計算方法を知っておいて損はありませんので、ご説明していきましょう。

◎所得税と住民税の税区分の違い

では、まず所得税と住民税がどの税区分になるのかご説明しておきましょう。

・所得税は「国税」

所得税は「国税」と言って、国に納める税金です。

国に納めている税金を取り仕切っているのは税務署ですので、所得税の確定申告などは税務署で行うことになります。

・住民税は「地方税」

一方、住民税は「地方税」になります。

地方税は、各都道府県、各市町村などの地方自治体に納める税金が地方税になります。

このように、住民税と所得税は納める場所が違うので、計算方法も違いますし、徴収も別々に行われているのです。

◎所得税と住民税の計算方法の違い

では、所得税と住民税の税区分がわかったところで、他にどんな違いがあるのか見ていきましょう。

まずは、計算方法の違いです。

・住民税は「所得割」と「均等割」で計算され必ずかかる税金

住民税の計算方法は、「所得割」という計算方法と「均等割」という計算方法の、2つの計算方法で行われています。

所得割というのは、前年の1月1日~12月31日までの収入(所得)で計算されますから、計算の仕方は所得税と似ています。

次に、均等割ですが、この方法は住民税のみに適用される計算方法で、全ての人に均等に一律でかかってくる税金です。

ただし、無所得の人や、低所得世帯など、一定の条件以下の所得の人は非課税世帯となりますので、住民税は発生しません。

・所得税に「均等割」はなく、税金がかからない場合もある

先程も、少しお話しましたが所得税には均等割はなく、前年の1月1日~12月31日までの所得(収入)から計算され、規定の所得をもらっている人に対して税金がかかってきます。

ただし、規定の所得に達していない人は非課税となりますので、所得税はかかってきません。

つまり、住民税は基本的には全ての人にかかってくる税金で、所得税は収入(所得)がなければかからない税金なのです。

◎所得税と住民税を計算する際の対象年度

次に、対象年度についてですが、所得税も住民税も、どちらも収入(所得)から計算されます。

しかし、所得税が計算される年と、住民税が計算される年が違うのです。

・所得税は「その年」で計算

所得税は、会社から給与と言う形で収入を得ている人は、毎月給与から引かれていると思いますが、実際には収入を得た次の年の3月に確定申告をした時点で所得計算がされ発生します。ですので、所得税をもらいすぎている場合は年末調整という形で返ってきます。

一方、自営業者や個人事業主の場合は、毎月所得税を支払いのではなく、確定申告をする前年の1月1日~12月31日までに発生した収入と支出を計算して所得が割り出され、その所得に対して所得税が確定し支払うことになります。

所得税は所得が確定した年の分を計算するので、「その年」の所得で計算されるのです。

・住民税は「前年」で計算

一方住民税は、所得が確定した翌年に計算されます。

つまり、「前年」の所得で計算されることになるのです。

わかりやすく例を出すと、新卒で、社会人1年目の人の場合は、1年目の報酬が次の年の3月に確定申告が行われ、所得が確定するので、所得税は2年目から支払うことになり、住民税は前年分が計算されますから、3年目から支払うことになります。

◎所得税と住民税の控除額が違う

では次に、所得税と住民税の控除額をみていきましょう。

所得税も住民税も控除額というものがあります。

控除される区分としては、基礎控除配偶者控除扶養控除など様々な控除がありますが、それぞれの控除項目で差し引いてくれる金額が違ってきます。

まず、先ほどお話した「基礎控除額・配偶者控除額・扶養控除額」というのは、所得税を計算する時には38万円が差し引かれ、住民税を計算する時は33万円が差し引かれます。

この他にも、障碍者控除額は、所得税なら27万円、住民税なら26万円が差し引かれ、

生命保険控除額は、所得税の場合は最高で12万円、住民税の場合は最高で7万円差し引いて計算してくれます。

また、最近加入者が多い地震保険についても控除額がり、所得税の場合は最高で5万円、

住民税の場合は最高2万5千円が差し引かれます。

このように、所得税と住民税を計算する時の控除額が違うことも覚えておきましょう。

◎所得税と住民税の税率の違い

最後に、所得税と住民税を計算する時の税率の違いをお話しておきます。

所得税の場合は、収入(所得)が高ければ高いほど税率が高くなります。

これを「累進課税」と言います。

所得税の税率は5%~40%までの範囲で計算されます。

では、次に住民税ですが、住民税の税率は収入に関係なく一律です。

一律10%が税率となっており、税率の内訳は市民税(所得割)が6%度道府県民税(所得割)が4%となっています。

<所得税と住民税は全く違うもの>

これらの控除の他にも、まだ色々な控除があったり、税率が違うなどもあり、所得税と住民税の計算方法は全く違うということがおわかりいただけましたでしょうか。

支払うことには変わりありませんが、所得税は所得に応じて支払う金額が増えますから、計算方法がおおまかにでもわかっていれば、どれくらいの所得税を支払わなければならないのか目安をつけることができます。

また、住民税についても、支払い義務がありますから、こちらも計算方法を知っていれば支払いの目安をつけることができるでしょう。

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