退職理由で変わる失業給付の金額

今の仕事は辞める予定だけれど、雇用保険の失業給付があるから数ヶ月間は安心…。

雇用保険の失業給付は、安心して転職活動を行うために強い味方になってくれますよね。

ですが、失業給付がいつからいくらぐらいもらえるか?は勤務先を退職するに至った理由(退職理由)によって異なりますので注意が必要です。

ここでは退職理由によって失業給付の支給時期や金額がどのように変わってくるのかといったことについて解説させていただきます。

また、失業給付を受給するためには自分で元の勤務先の企業から受け取った必要書類を持って役所で手続きを行わななくてはなりません。

退職後に「こんなはずではなかった…」なんてことにならないように、雇用保険の失業給付の受給手続きについてしっかりと理解しておきましょう。

◎この4つのデータだけでもらえる金額がわかる!

具体的に失業給付がいつからいくらもらえるかは?以下の4つのデータがわかれば計算することができます。

ネット上には失業保険受給額や日数の自動計算サイトがたくさんありますので、以下の4点をわかるようにした上で利用してみると良いですよ。

(1)過去6ヶ月間の給与額
失業手当の日額は、過去6ヶ月間にわたってお給料をいくら受け取っていたかによって決まります。

(2)自己都合か会社都合か
会社の倒産等によってやむをえず退職することなったようなケースでは会社都合、自分から退職願いを提出したような場合には自己都合の退職となります。

(3)前の勤務先に何年間勤務していたか
前の勤務先に何年間勤務していたかをわかるようにしておきましょう。

(4)あなたの年齢
失業保険は、受け取る人の年齢によって受給額や給付日数が異なります。

例えば、雇用保険の被保険者となっていた期間が5年以上10年未満である場合、給付日数は以下のように受給する人の年齢によって異なります。

30歳未満:120日間
30歳〜35歳未満:180日間
35歳〜45歳未満:180日間
45歳〜60歳未満:240日間
60歳〜65歳未満:180日間

◎雇用保険の「退職理由」って何?

雇用保険の退職理由とは、前の勤務先を退職することになった理由が勤務先会社の事情によるものか、それともあなた自身の自発的な意思によるものなのかの区分のことです。

実際の手続きでは退職時に前の勤務先から受け取る「離職票」の退職理由欄にどのような記載がされているかによってハローワークからは判断されます。

勤務先を退職すると金は人事部などから離職票の内容を確認した上でサインをするように求められるのが一般的ですが、もしも実際に退職に至った経緯との矛盾があるような場合にはその時点でしっかりと反論しておくことが大切です。

もし退職理由についての知識がなかったとしても離職の内容を確認した上で書類にサインをしてしまうと後からその合意をくつがえすことは非常に難しくなってしまいます(不可能ではありませんが、タイムカードや業務メールなどの証拠資料の提出を行わないとハローワークで手続きをするときに退職理由の変更を認めてもらうことは難しいです)

退職理由はぜひとも「会社都合」としたいところです。

会社都合による退職である場合、被保険者期間が1年未満であっても失業給付を受けとることができますし、受け取れる期間も自己都合の場合よりも長くなる傾向があるためです。

会社都合の退職とは、具体的には以下のようなケースです。

・勤務先の経営破綻
会社が会社更生法等の適用を受け、経営破綻した状態のことを言います。

・希望退職者の募集
会社が経営不振を理由に自主的に退職することを選択する人を募集するようなケースです。

形の上では自主的な退職になるため自己都合と勘違いしてしまいがちですが、希望退職者の募集を会社全体に対して行っているようなケースでは会社都合の退職と認めてもらえるケースが多いです。

・過度のサービス残業やいじめ、セクハラなどの事情が認められる場合
これらの事情が認められるときには当然に会社都合の退職として扱われます。

ただし、こうした事情があったということを認めてもらうためには自分がセクハラやいじめについての具体的な内容について立証しなくてはなりません。

退職後になるとこうした立証のための証拠集めが難しくなるのが普通ですから、弁護士等の専門家や労働基準監督署等に相談するなどして、退職前に入念な準備をしておく必要があります。
<まとめ>
今回は、仕事をやめることになったときに受け取ることのできる失業給付について、退職理由によって違う受取額の計算方法について解説させていただきました。

退職理由は勤務先から受け取る離職票を見れば確認することができますが、実際の退職理由が離職票に記載されている退職理由と食い違っていてトラブルになる…というケースは決して珍しいことではありません(本当は会社都合での離職なのに、自己都合の退職と記載されていてそのまま手続きを進めてしまうようなケースが多いです)

万が一、あなた自身が想定していた離職理由と離職票記載の退職理由と違ってしまっている時には勤務先と相談する必要がありますので、本文で解説させていただいた基礎知識についてはよく理解しておくようにしてくださいね。

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