引っ越しする時にコンロを設置する時に必要なのがガスの種類は何なのかというところです。
ガスの種類が違うと使うコンロも変わってくるので必ず確認が必要なのですが、ほとんどのところが都市ガスではないでしょうか。
しかし、プロパンガスを使用しているところもまだまだありますので、プロパンガスと都市ガスは何が違うのか、ガス代も違ってくるのかをご説明していきましょう。
◎プロパンガスと都市ガスの違い
まずは、プロパンガスと都市ガスでどんなことが違うのか比較してみましょう。
では、プロパンガスから見ていきますが、プロパンガスというのは、プロパンガスを扱う業者が屋外に設置していくもので、たまに家の外にあるプロパンガスを見たことがあるという人もいるでしょう。
私も、たまにプロパンガスのボンベを交換に来ている人を見たことがあります。
プロパンガス
〇ガス代が高い(設置費用の負担が、設置した業者の負担になるのでガス代が上がる)
〇火力は強い(1㎡あたりの熱量は約24,000kcal)飲食店並み
〇災害時の復旧が早い
〇主成分はブタン、プロパン
〇供給方法は液化ガスボンベをそれぞれの家庭に配ります
〇配管工事等初期費用はプロパンガスを扱う業者が負担します
〇料金形態は自由料金となっています。
つまり、プロパンガスを扱う業者が料金を決めているのです。
では、次に都市ガスを見ていきましょう。
都市ガスは、コンロなどを見てみると「13A」や「6A」など書いてあるはずです。
それが都市ガスの中でもさらに分けられたガス種ですので、このような表示があれば都市ガスです。
都市ガス
〇ガス代は安い(設置費用の負担は自腹になりますので、ガス代に上乗せされることがありません)
〇火力はプロパンガスより弱い(1㎡あたりの熱量は約12,000kcal)一般家庭の標準値
〇災害時の復旧は遅い(地下に埋没しているガス管は地域一体にガスが供給されているため、その地域のガス管が復旧しないとガスが復旧しない)
〇主成分はメタン(天然ガス)
〇供給方法は地下でガス管をつないで供給している
〇配管工事等初期費用は自己負担(コンロを設置したり給湯器を設置するのは自己負担)
〇料金形態は公共料金
こうしてみると火力は強いけれどガス代が高いプロパンか、火力は通常だけどガス代が安い都市ガスか、どちらが良いのでしょうか。
では、ガス代を比較してみましょう。
<プロパンガスと都市ガスのガス代の違い>
単純に見るとプロパンガスは都市ガスの1.5~2倍ほどガス代が高くなります。
では、実際にガス代がどれくらい違うのか見てみましょう。
参考にしたのは東京都内で月に20㎡のガスを使った場合の平均を表しています。
〇1㎡あたりの料金→プロパンガス504円、都市ガス314円
〇20㎡使用した時の料金→プロパンガス10,080円、都市ガス6,280円
〇基本料金→プロパンガス1,574円、都市ガス950円
〇月額合計料金→プロパンガス11,654円、都市ガス7,230円
と、このようになっています。
こうして見るとかなりプロパンガスの方が高いですね。
これから引っ越ししようと考えている人や家を購入しようとしている人がいるなら、都市ガスの方が断然お得です。
火力が違うと言えど都市ガスでも十分一般家庭で使う火力はあります。
火力以外で考えると都市ガスの方がメリットが大きいでしょう。
ただし災害時の復旧の早さはプロパンガスの方が早いです。
プロパンガスは各家庭に業者が配給している形ですので災害時でも新しいボンベを運ぶだけで復旧できます。
ですが、都市ガスはガス管の修理が必要ですし、地域一体の安全が確認できないとガスを復旧させることができません。
阪神大震災ではライフラインである、電気・水・ガスのうち、ガスの復旧が一番遅く、
一番最後に普及した地域では震災から3カ月たってからガスが普及したそうです。
こう考えると災害時はプロパンの方が早いですが、毎月の支払いのことを考えるとどちらが良いのか考えてしまいますね。
ただ、災害時はガスだけ復旧しても水がなければお湯を沸かすことができませんし、地域でガス漏れが起こっている場合に使用するのはとても危険です。
そう考えると普及は早くても使えない可能性がありますので都市ガスの方が良いと考える方が賢明でしょう。
ただ、中華料理屋さんや屋外店舗などで火を使う場合は強力な火力が必要になります。
このように仕事として使う場合は火力の強いプロパンガスの方が重宝します。
プロパンガスか都市ガスか選ぶ場合、自宅であれば都市ガスで十分ですし、料金も安いのでおすすめです。
しかし店舗で使う場合はお店にもよりますが、火力が高い方がいいとなるとプロパンの方が良いでしょう。