生命保険による貯蓄のメリットとは?

「生命保険は貯蓄代わりに使えるらしい」こんな話をなんとなく聞いたことがある方も多いかもしれません。

実際に、生命保険は「積み立てタイプ」のものを選択することで、必要な保障(死亡保障や病気になってしまったときの保障など)を確保しながら、保険期間が満期になったときには積み立てた保険料に利息をプラスして返してもらうことが可能です。

一定期間お金を預けて、利息をプラスしてお金を受け取れる金融商品としては他に定期預金などがあります。

定期預金と比べると、積み立てタイプの生命保険には保障が必要になった時に保険金が受け取れるというメリットや、支払った保険料の一部を生命保険料控除として節税対策にも使えるというメリットがあります。

ここでは貯蓄タイプの生命保険を選択するメリットやデメリットについて解説させていただきます。

 ◎まずはどのような保障が欲しいか?を考えよう

生命保険は貯蓄に使うことができますが、本来は貯蓄をするためのものではなく、万が一があったときのために残された家族にお金を残すためのものです。

そのため、生命保険を選ぶ時にはまず第一に「必要な保障を確保することができるか」を考えるべきです。

必要な保障が受けられることを確認した上で保険料の負担が小さく、貯蓄としての機能も持ち合わせている保険を選ぶというのが本来の保険の選び方です。

 ◎生命保険には貯蓄に使えるものとそうでないものとがある

生命保険には大きく分けて「掛け捨てタイプ」と「積み立てタイプ」の2種類があります。

掛け捨てタイプは支払った保険料は基本的に変換されることがないタイプの生命保険です。

一見無駄が大きいようですが、貯蓄としての効果がない分保険料は積み立てタイプよりも大幅に安く抑えることができます。

もう1つの積み立てタイプは、保険料の支払いを継続していると将来の一定時期で解約した時に「解約返戻金」として積み立てた保険料が返ってくるタイプの保険です。

積み立てタイプの保険は、解約をするときのタイミングによっては支払った保険料の総額よりも大きな金額を返してもらうことができることがあります。

「生命保険を貯蓄として使う」という時にはこのような積み立てタイプの生命保険を選択するケースことを指していることが多いです。

 ◎生命保険で貯蓄するメリット:定期預金との違い

生命保険の他に貯蓄の効果のある商品としては、定期預金があります。

生命保険による貯蓄を定期預金と比較した場合のメリットは、保険に加入している期間に万が一の事故があったときには保険金として多額のお金を受け取ることができる点です。

ただし、生命保険による貯蓄は解約を行う時期によっては「元本割れ(支払った保険料よりも解約返戻金の金額の方が安くなること)」になる可能性もあります。

この点、定期預金は基本的に利率がマイナスになることはありませんし、預けた元本が減ってしまうこともありません。

ただし、近年は定期預金の利息は0.01%程度ですので、よほど大きな金額を預金しない限りすずめの涙程度の利息しか受け取ることができないというのが実情です。

この点、貯蓄に使えるタイプの生命保険であれば、解約のタイミングによっては返戻率(払い込んだお金に対して返って来るお金の割合)が110%を超えるようなケースもあります(100万円の保険料を支払って110万円が返って来るなど)

さらに、生命保険は支払った保険料に応じて「生命保険料控除」によって所得税や住民税を安くしてもらえる仕組みもありますので、定期預金よりもお得に利用できる可能性が高いです。

 ◎貯蓄が苦手!という人にこそ貯蓄型生命保険はおすすめ

貯蓄に使えるタイプの生命保険は、貯蓄が苦手でどうしてもためられない…という人にも適しています。

定期預金であれば解約するのにそれほど手間はないものの、生命保険を解約するとなると手続きもやや複雑ですし、何よりも解約している期間中は必要な保障がないという状態になります。

さらに、積み立てタイプの生命保険の場合は解約をするタイミングによっては元本割れとなってしまう可能性もあります。

そう考えるとなかなか「生命保険を解約しよう」という気持ちにはなりにくいですよね。

貯蓄が苦手でなかなかためられないという方はこのような生命保険のデメリットを上手に利用して強制的に貯蓄を行えるようにするというのも一つの手です。

子供の養育費など「いつまでにこの金額を必ず貯めなくてはならない」というお金がある場合には学資保険や生命保険を上手に活用すると良いでしょう。

<まとめ>

今回は、生命保険を使って貯蓄を行うことのメリットとデメリットについて解説させていただきました。

積み立て型の生命保険を使って貯蓄を行うメリットは何と言っても必要な保障を確保しながら支払った保険料を将来に返戻金として返してもらうことができ、さらに所得税の節税効果も見込める点です。

ただし、その分積み立て型の生命保険は保険料は高くなりますので、ご自分の収入と生活費の金額から考えて無理のないプランを選ぶようにしましょう。

無理なプランを選択して満期前に解約してしまうと支払った保険料よりも少ない金額しか戻ってこない可能性が高いです。

また、生命保険は本来は貯蓄のために使うものではなく、必要な保障を確保するためのものであることも忘れないようにしてください。

生命保険を選ぶときのポイントとしては、まずは自分に必要な保障額がいくらなのかを考え、その上で節税や貯蓄を兼ねることができないかを考えることです。

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