固定資産税は住宅を購入したら必ずかかってくる税金です。
購入した土地や建物に対してかかる税金で、毎年納めなくてはなりません。
ですが、住宅を新築で購入した場合、いまいち固定資産税のことがよくわかっていないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、一戸建てを新築で建てた場合の固定資産税について調べてみました。
<固定資産税の計算の仕方>
ではまず、基本となる固定資産税の計算方法を説明していきましょう。
固定資産税は土地と建物の両方にかかります。
また、一般住宅の新築の場合は新築後3年間は減免されます。
ただし、建物が3階以上あり、耐震・耐久構造になっている住宅の場合は新築後5年間の減免となります。
まず、土地の固定資産税の計算方法です。
固定資産税評価額×1/6もしくは1/3となります。
固定資産税評価額は、固定資産税路線価×面積で割り出されます。
固定資産評価額というのは、各自治体が固定資産評価基準を参考にして定めています。
土地や建物を購入した時の金額と勘違いしている人が多いようですが、一切関係ありません。
固定資産評価額の計算方法もあるのですが、とても細かく一般の人では理解できないようなこともありますので、大よその評価額の割り出し方をご紹介しておきましょう。
土地の場合は直の6割~7割で、建物の場合は建築費用の4割~7割と覚えておきましょう。
1/6の場合は住宅用地のうち200㎡までに適用され、200㎡以上ある場合は1/3になります。
では次に建物に対する固定資産税の計算方法です。
固定資産税評価額×標準税率1.4×1/2となります。
ただし、標準税率はあくまで標準ですので、自治体によっては高くなるところもあります。
また1/2というのは、平成26年3月31日までに新築された一戸建て住宅で、120㎡までなら固定資産税が3年間1/2に減免されます。
さらに、市町村によっては都市計画税が加算されることがあります。
都市計画税は固定資産税評価額×0.3%となっています。
<固定資産税は毎年変動するの?>
基本的に固定資産税は毎年変動しません。
評価額の見直しが3年ごとになっていますので、3年間は同じ固定資産税になります。
ただし、固定資産税の評価単価が修正される場合がありますので、この時は評価額の見直しもされますから変動することがあります。
固定資産税は新築の時点が一番高く(減免前の金額)、築年数が増えるにつれて固定資産税額も下がっていきます。
これは土地や建物の評価額が下がっていくためです。
<実際に新築一戸建て住宅の固定資産税を計算してみよう>
では、例をあげて一度固定資産税を計算してみましょう。
条件としては、
〇土地を購入した金額は150㎡で1,500万円
〇建物の建築費用が100㎡で1,200万円
とします。
これをもとに、まずは固定資産税評価額を出してみましょう。
今回は土地の評価率を7割、土地の評価率は若干高めの6割で計算してみます。
つまり、固定資産税評価額は
土地が1,500万円×70%=1,050万円
建物が1,200万円×60%=720万円となります。
ここに、まず固定資産税課税標準ということで、土地に関しては150㎡ということで
小規模用地(200㎡以下)の減免がうけられますので1/6を掛けます。
つまり、1050万円×1/6=175万円になるのです。
建物は100㎡が新築住宅に該当するということで3年間は1/2の減免になりますから、
720万円×1/2=360万円となります。
つまり固定資産税額は
土地が175万円×標準税率1.4%=24,500円
建物が360万円×標準税率1.4%=50,400円
となり、この2つを足すと固定資産税は74,900円となります。
ここに都市計画税が加算される場合もありますが、この場合の都市計画税は約30,000円と
なりますので、固定資産税は10万円強となります。
もちろん、この計算では新築住宅に適用される3年間の減免が入っていますので、新築軽減が終わると固定資産税を計算する時の固定資産税課税標準額が変わります。
評価額の概算が720万円ですから、ここからの減免はありません。
つまり、720万円×標準税率1.4%となりますので、建物にかかる固定資産税は100,800円
となります。
土地の固定資産税24,500円と合わせると125,300円が3年後の固定資産税になるのです。
もちろん、都市計画税がある場合は、ここに加算されます。
<固定資産税の他にも必要な費用がある>
新築一戸建てを購入した時は、かかる費用として固定資産税に目が行きがちですが、共益費や駐車場代などがかからないかわりに修繕費などは自分で払わなければなりません。
改修工事が必要になることもありますから、一戸建てを購入した時から修繕費や改修工事費用として毎月貯蓄していくことをおすすめします。